本当はまだこうやって話していたいけど、もう遅くなってるし、早く帰らないと。




「ほら、優奈ちゃん。そろそろ中に入って。お母さんたちが心配するといけないから」



「……分かりました」



「うん。じゃあ、また明日ね」



「はい。さようなら」



 そう言って玄関に向かって歩いたあと、最後に手をふってから中に入っていった。




 それを見届けてから、俺も自分の家への道を歩いた───…。