……『好きになってごめんね』って何で謝ってんだよ。 悪いのはオレなのに。 傷付けたのもオレなのに。 出口に向かってダッシュして、遮光カーテンを捲り上げる。 辺りを見回して、小夏の姿を見つけた。 「こな――…」 オレの足は動かなくなった。 言葉も発することが出来ない。 オレの耳に微かな声で 『行こ、小夏ちゃん』 と小夏の名前を呼ぶ陽大の声が聞こえた。