ずっと走っているといきなり大きな風が吹いた。

「おっ!?」

私は後ろに倒れそうになった。

振り向くと尻餅ついてる栗真しかいない。

誰…

「く~れ~な~い~!!」

振り向いたままの私の背中に抱きついてきたのは先に学校についたヨモギだった。

「ヨモギ?今のヨモギが?」

「違うよ、疾風先生だよ。」

「疾風先生?何で?」

栗真もいきなり入ってきた。

「何か混みすぎて先生見れなかったからみんな風で飛ばしちゃったの。あたしも飛ばされてここまで来ちゃった。」

てへと笑って頭をかくヨモギ。

疾風先生か…。
ならわかる、ヨモギがやったなんて考えられない。

「栗真ださかったね。」

「うっせぇんだよ!ところで学年一位は誰なんだよ。」

「もっちろん紅」

「やっぱな…」

栗真は額に手を添え残念そうに頭をふった。

「栗真が私に勝とうなんて1000年早い。」

私はクスッと笑ってあとちょっとの学校に向かった。

「あっ!紅待って~!」

「おいっ!待てよー!」

二人も私についてきて学校まで一緒にいった。