その瞬間、私の手を開かせて するりと自分の手を絡める宮野くん。 ドキー! その指を妙に意識してしまって 私は落ち着くことが出来なかった。 だってさっきと全然違う。 暗い部屋で、イチャイチャしたカップルを見て 手をつなぐ。その繋ぎ方もなんかふわっとしたやつで なんか私も……宮野くんと 映画で流れたみたいな事…… したいと思っちゃった。 気付けばエンドロールが流れていて 部屋は明るくなる。 それに合わせてパッと手を離すと宮野くんは少し気まずそうにした。