「おい、佐藤、帰るぞ」 「へっ?」 彼の好きになった理由を 思い出していたら いつの間にが授業が終わっていたみたいで 私の目の前にはカバンを持った宮野くんがいた。 「あ、ごめん! 今準備するね……」 慌てて教科書を詰めて、カバンを持とうとすると バックをしめ忘れて バラバラっと教科書が落ちる。 「ああっ!」 「何してんだ、お前」 彼はくすりと笑いながら 私の教科書をひろってカバンにつめてくれた。