宮野くんの指差す方を見てみると そこには袖を掴んでいる私の手があった。 「ごめん……! 勢いでつい、シワになっちゃうよね」 慌てて離せば宮野くんはため息をつく。 その事にちょっと悲しくなってうつ向いたら 宮野くんはぎゅっと私の事を抱きしめた。 「本当お前って天然だよな、うん。 俺ちゃんと言うわ、伝わるように」 そんな事を言ったかと思ったら、 今度は耳元でささやく宮野くん。 「名前呼ばれるとか、すんげぇ恥ずかしいのな? それなのに袖掴むとかマジ可愛いことされて 耐えられると思う?」