「なぁ、怒んなよ」 へへっ、困ればいい。 そう思って私は隠れて笑っていると 「佐藤、これあげるからほら……」 彼は何かを私に差し出した。 振り向いて、見てみればそれは箸に乗っかっている卵焼きで 伸びてくるそれを反射的にパクリと食べる。 その瞬間宮野くんと目が合って はっと気付く。 これ……っ 間接キスじゃん!! 顔がかあっと赤くなって 一気に宮野くんから顔を逸らして もぐもぐ必死に口を動かすと 宮野くんも分かってしまったみたいで……