掴んでいる手がプルプルと震えていたから。 怖いよって言われて気が付いた。 今、俺何をした……? 無理矢理キスして、話も聞かないで拘束して ヒドイ言葉を投げかける。 「はっ、そうだよな 怖えーよな……」 最低だ……。 そりゃ、怖くもなるわ。 涙を拭おうと伸ばした手に、華はびくりと反応して 目をつぶる。 そっか、今は俺に触れられるのが一番怖えーか。 拒否されて、気付いて 華から直接言われるのが怖くなって 『別れよう、もうお前といるのは無理だ』 自分から距離を作る。