「あ、突然ごめんね?
プリントとか渡したくて……」
宮野くん、少し寝ぐせが付いてる。
ずっと寝てたのかな?
「お、おう!サンキュー
上がってくか?」
「え、いや悪いよ」
正直もっと一緒にいたいけど
今日はそういうのを目的に来たわけじゃないから
渡したらすぐに帰らないと……。
プリントを出して渡そうとすると
ぎゅっー。
宮野くんに突然腕を掴まれる。
「宮野くん?」
「何が辛れーって、お前に会えないこと。
正直今、帰したくないんだけど」
真剣な目でそう言われてしまえば
私も立ち止まるしかなくて。
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