ガチャっとドアを引き、開けると
そこにはぐすぐすと泣いてる弟がいた。
「おい、華の弟!」
「うるせぇバカ宮野、勝手に入ってくんな!」
相変わらず可愛げねぇけど
それだけ家族が仲がいいってことだ。
「あのさ、ちゃんと本気だから
華のこと、絶対傷付けたりしねぇし大事にする。」
「…………。」
俺がそう言うと、弟は何も言わなくなった。
それだけ言って部屋を出る俺。
すぐに認めてもらおうなんて思わねぇけど
今の自分の気持ちを伝えとくのは大切だよな。
部屋を出て華の所に戻ると、
「おかえり。」
そうやって彼女は笑った。


