あたしに差し出された理稀の大きな手。


あたしの全部を守ってくれそうで、
すっごく心強かった。




「理稀の手、おっきいね。」


「望美がちっさいだけだろ。」


「そうかな~。
身長はけっこうあるんだけどね。」


「何センチ?」


「160くらい。」


「なら俺のが18センチたけーな。」


「当たり前でしょ?
男子なんだから。」


「彼女よりも15~20センチ高いのは、
ハグしやすい身長差なんだって。」


「だからなに?」


「ん?言いたいこと分かるだろ。
顔赤くなってるし。」


「ちがう!!」


「またまた照れちゃって。
かわいいな、望美。」