何を言われたのか、理解できなかった。 でもそのまま理稀の話は続いて、 「そのあと、望美がパン置いてったことに 気づいて届けようと思ったんだけど、 なんか恥ずかしくて佐伯に頼んだ。 本当は俺が行くべきだったのにな。」 「…グスッ……」 「望美、大丈夫? まだ話聞ける?」 いつもになく、すごく心配そうな表情。 それがすごく嬉しくて、 あたしだけの理稀って思えて。 「うん、聞けるよ。」 そう言うと、理稀はニコッと笑って 涙を親指でふいてくれた。