いつだったか

確か、入学してすぐの頃だ。

移動教室があったのに

あたしは何故かグズグズしていたために

もうチャイムが鳴りそうな時間が

迫っていた。

慌てて1人、渡り廊下を走っていた時

だった。

前から歩いてくる人影にも気づかず

あ、と思った時には遅かった。

あたしは、自分の肩が誰かにぶつかった

んだと気づいた。

派手な音を立てて、あたしは筆箱やら

ノートやらをぶちまけた。