「お疲れ~鍵当番!」
昇降口で、千佳に声を掛けられた。
「待たせるような用事、なかったよな。」
「部活のときにCD 返し忘れた。」
「別に明日でも良かったのに。」
明日も明後日も、部活はあるのに、変なところで律儀なんだよな。CD を受け取りながら、そんなことをふと思った。
「そういえばさ。」
「ん?」
「今日の合奏で思ったんだけど、あのファンファーレ、いい音出るようになったよね。去年よりかっこいいなーって…」
くどいのだが、俺は、ほめられるのが苦手だ。
けれど、ここ最近、ちょくちょくほめられる。そのうち2割ぐらい、好きなやつと、好きなやつが恋するやつに、ユニゾンのようにほめられる。
「ちょっと、聞いてる。」
「あ?あー、ほめても何も出ないけど。」
千佳はぷくっと頬を膨らまして俺をみた。
「そういう訳じゃないけど。」
そんな仲に、割って入って奪えない、そんな現実が一番嫌だ。
昇降口で、千佳に声を掛けられた。
「待たせるような用事、なかったよな。」
「部活のときにCD 返し忘れた。」
「別に明日でも良かったのに。」
明日も明後日も、部活はあるのに、変なところで律儀なんだよな。CD を受け取りながら、そんなことをふと思った。
「そういえばさ。」
「ん?」
「今日の合奏で思ったんだけど、あのファンファーレ、いい音出るようになったよね。去年よりかっこいいなーって…」
くどいのだが、俺は、ほめられるのが苦手だ。
けれど、ここ最近、ちょくちょくほめられる。そのうち2割ぐらい、好きなやつと、好きなやつが恋するやつに、ユニゾンのようにほめられる。
「ちょっと、聞いてる。」
「あ?あー、ほめても何も出ないけど。」
千佳はぷくっと頬を膨らまして俺をみた。
「そういう訳じゃないけど。」
そんな仲に、割って入って奪えない、そんな現実が一番嫌だ。

