切り替わった画面には二人の男が映っていた。


お互い椅子に座って向き合っている。


40を少し越えたと思われる黒縁眼鏡のアナウンサーが番組のホストだ。


役所のカウンターで受付係をやらせても通用しそうなほど、全身から生真面目さが滲み出ている。


一方の高級スーツを着崩したノーネクタイの三十男は黒縁眼鏡とは対極の臭いを発していた。