俺は慌ててメモを見せた。



「ほら、住所も控えてきたんです」



彼女はメモに視線を走らせると、合点がいったと見え、



「ああ。これ、お隣ですよ」



と、宵闇にそびえる建物を指差した。



それは――



白亜の教会だった。