「うっ....うわぁぁぁ!」
私の名前は、紅葉世莉。

たった今、彼氏の斎藤蒼空に振られました....。

振られた今でも、蒼空のことは大好き。

やっぱり忘れることなんてできないよぉ....。

振られてからすぐ家に帰って、ずっと
泣いていた私は、目がパンパンだった。

うわ....明日学校行けるかな....。
もういいや....疲れたから寝よ....。

次の日、学校へ行った。

「おは....ちょ、世莉!?どうしたのその目!?泣いたの!?」

そう言って飛びついてきたのは、親友の松山海夜。

「昨日、蒼空に振られちゃった....」
言ったらまた泣きそうになった。

「え....!?あんた、斎藤と別れたの!?」

「うん....もう好きじゃないって言われちゃった....」

「結構続いてたのにね....」

そう、私と蒼空が付き合ってた期間は結構長くて。
2年半。

中学2年の最初の方から。

最初の方はラブラブだった。

毎日一緒に帰って、毎日デートして、キスも毎日してた....。

だけど....蒼空が私と一緒にいるのを嫌がるようになったのは、いつからだったかな....。

急に、
「俺ら、学校で一緒にいるのやめよ」って言われたんだ。

「うぅ。まだっ、好きっ、だよぉ....」

まだ蒼空のこと大好きだよ....。

「よしよし。辛かったね....。よし!今日はこの海夜様がクレープを奢ってあげよう!」

「うん....!ありがとー....」

「そんな暗い顔になったらダメでしょ!」