それから三日目の朝、朝ご飯もそこそこに家を飛び出たひろみは、十字路に出たところで、あっ、と声を上げた。
向こうに黄色いスクールバスが見える。そして、一人の女の子がちょうどバスに乗り込むところだった。
その子はちらっとこちらを見たが、すぐにバスの中に消えた。
遠ざかるスクールバスを見送って、ひろみはミラーボーに訊ねた。
「ねえ、ミラーボー、今の子が優?」
「ああそうだ。優だよ。もう少し早ければ会えたのにな」
「・・・・・・・」
「ちょっと残念だったな。ひろみ」
「きょうは学校に行けるんだ」
「ああ、きのうまでインフルエンザで寝ていたと言っていた。もう、すっかりよくなったから、きょうから学校に行くんだとさ」
「ああ、よかった。もし、帰りに会ったら、ぼくが心配していたって言っておいてよ」
「ああ、わかった。言っとくよ。それよりひろみ、きょうはいつもより早いんじゃあないか」
「うん、きょう国語のテストがあるからって、ママに早く起こされちゃったんだ」
「そうか。ママに感謝するんだな」
「うん、早く学校に行って勉強をしなさいってママに言われた」
向こうに黄色いスクールバスが見える。そして、一人の女の子がちょうどバスに乗り込むところだった。
その子はちらっとこちらを見たが、すぐにバスの中に消えた。
遠ざかるスクールバスを見送って、ひろみはミラーボーに訊ねた。
「ねえ、ミラーボー、今の子が優?」
「ああそうだ。優だよ。もう少し早ければ会えたのにな」
「・・・・・・・」
「ちょっと残念だったな。ひろみ」
「きょうは学校に行けるんだ」
「ああ、きのうまでインフルエンザで寝ていたと言っていた。もう、すっかりよくなったから、きょうから学校に行くんだとさ」
「ああ、よかった。もし、帰りに会ったら、ぼくが心配していたって言っておいてよ」
「ああ、わかった。言っとくよ。それよりひろみ、きょうはいつもより早いんじゃあないか」
「うん、きょう国語のテストがあるからって、ママに早く起こされちゃったんだ」
「そうか。ママに感謝するんだな」
「うん、早く学校に行って勉強をしなさいってママに言われた」



