先生をそれでも……

きっと前の私なら桜きれいだなあ!
と、言ってはしゃいでいただろう。

今の私は、何も思わない。

ただ、淡いピンクで、すぐ散ってしまう儚い花。

だけど枯れたりしない。

まるで私のようだった。

何度も死のうとした、でも怖い怖い怖い。

……死ねないんだ。


桜の前で記念写真を撮る人には交わらず、自分の新しい教室へ向かう。