欠片になった彼と、彼女の記憶




半年前のあの日、桃ちゃんと優弥とでこの公園に来て今日と同じような状況になった。


仕方ないから2人でベンチへと座って優弥が私の膝に寝転がってきた。


その時に……




思い出してカァッと頬が熱くなる。


そうだ、あの時私は寝転がってきた優弥の髪の毛を手ですいて、そのあとキスした。



「お…もいだしました。

でも…なんでしたのかは分からなくて…

その…」


恥ずかしさからどもってしまう。



「まじか…思い出すもんなんだな

で、なんでしたのかわからないって痴女なわけ?」



ククッと笑いながら頭に回していた手を放してくれた。



「痴女じゃないよ!でも…その…」



優弥は私を見かねてこう口を開いた。