今頃ながら、ここが女子トイレだということに気がつく。 幸い、他の人はいなかった様子。 「松星季蛍さーん。」 「ん、季蛍呼ばれてる。行ける?」 「大丈夫。気分良くなったから。」 「そっか、良かった」 お腹も随分と大きくなった季蛍は、立つのも一苦労。 季蛍を支え、診察室の前にいく。 「ごめんね、蒼」 「大丈夫。」 微笑んだ季蛍は、診察室に入っていった。