定期検診を終え、次は産婦人科へと車を走らせていた。
俺は、今日は仕事は午前のみ。
「ね、蒼…」
「ん?どうした?」
運転中だから、季蛍の方を見れないけど。
「あのね、あの、吐、吐きそう…」
「………………………は?」
チラッと季蛍の方を見ると、俯いていた。
「ちょっと待って」
幸い、産婦人科まですぐで、急いで駐車場に止め、季蛍を産婦人科のトイレに行かせた。
「ゲホ、ゲホ、オェ…」
「…酔った?」
季蛍の、手首を掴んで、脈を計る。
そのあと、首元にも手を当てる。
だけど熱はない。
そりゃそうだけど。
さっきまで病院にいて、定期検診もしたんだから。
「ちょっと気分悪くなっただけ。」
少し吐くと、気分も落ち着いたようだった。
「………大丈夫そう?」
「うん、平気」