ベッドサイドに座り、季蛍の手を取り、脈をはかる。
と同時に、季蛍が目を開けた。
「…………季蛍、」
「………………蒼……………………………
私……………」
「……陽さんが救急車呼んでくれたよ。
気分は?具合悪いか?」
「………………………大丈、……………夫…」
そう言いながらも、季蛍の目からは、涙が流れる。
「…………………我慢しなくていいよ」
「………………がま、ん、してな……」
また、涙が流れる。
「……本当のこと言っていいんだよ」
「…………………………
具合、悪い、、、かも、」
「……そっか。」
額と首もとに手をあてる。
「……………蒼?」
「ん、どうした?」
「ごめんなさい」
「…………………何が?」
「……………迷惑…かけた…」
「………そんなことないよ。
季蛍は自分のことだけ考えてればいいの。」
指で涙を拭ってあげる。
「…………うん、」


