病院から少ししたところにある、定食屋。
そこに入り、ご飯を食べた。
「で?どう?季蛍さん」
「んー。
もう何にも喉通さないからな…。
だからって無理に食べさせない方がいいだろ?
…毎日苦しそう。」
ご飯を口に頬張る。
「……そっか…。
季蛍さんも大変だな…」
「…愛優のときはあんなにつわり酷くなかったんだけどな。
もう可哀想で。みてらんない」
プルルルル プルルルル
そのとき、携帯の着信音が鳴る。
「ちょっとごめん、」
港に断りをいれ、通話ボタンをおす。
「はい?
え、?
え!?
あー、はい、わかりました、はい、はーい」
「……どうした?」
港が箸をおき、覗き込む。
「……季蛍が病院に運ばれたらしい。」
「……え!?」
「……なんか泣きじゃくってるらしい…。
俺行くわ、病院」
「……俺も行くよ」
「………え、でも陽さん…」
「今日は帰ってくるの遅いから。大丈夫」
「ありがと、」