診察室をでて、待合室にいる遥花ちゃんの目の前に腰を下ろす。






「遥花ちゃん?よく来たね」






「来たくなかった」







「でもまだ痛いんでしょう?消毒するからおいで」








そういって、俺は診察室を指さすけど、彼女は俯く。










「………遥花ちゃん」









「やだ……」










「どうして?」








「………先生痛いことするじゃん。」











「傷、消毒しないといけないんだから。おいでよ」









遥花ちゃんは、自転車によるちょっとした事故で、腕の一部を軽く切ってしまった。










ついこの前、そこを縫ったばっかりで。