外来が終わって、診察室へ戻ると、季蛍は起きていた。






「………季蛍、体調は」







「………大丈夫」






微かに微笑んだ季蛍をみて、少し安心した。









「……………季蛍…」









「……………何…?」











「………………最近、我慢しすぎなんじゃない?」









「………………………」











「………………なんで?なんでそんなに…我慢すんの?」









「……………え…。なんでも…ないよ?」










「何でもなくないだろ?

…………………………………季蛍…」









「…………何でも…ない…」












「……………………」