陽を支えながら、ゆっくり待合室に座る。
「…………あ、毛布。
陽、ちょっと待ってられる?毛布取りに行ってくるね」
「ん、」
小走りで蒼の診察室へ行き、真柴さんから毛布を受け取った。
また待合室に戻ると、看護士に支えられている陽。
「陽?」
「あッ、上野先生、陽さんが」
さっきよりも顔色が一段と悪くなり、血の気がサーッと引いている。
「吐、きそう………」
「え?」
陽を抱え、トイレにかけこむ。
看護士が、付き添ってくれ、俺はトイレの前で待っていた。
「上野先生、、かなり戻しました。」
看護士に支えられている陽は、今にも倒れ込みそうだった。
「ありがとう。陽、もう一回蒼のとこ行こうか」
また陽を支えながら、待合室に座る。
看護士に伝えてもらうように頼み、ずっと背中をさすっていた。