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案の定。
季蛍がいない。
午後の外来が終わって診察室に戻れば、季蛍がいない。
「……………ったく!!」
病院内をウロウロと探し回る。
小走りというか、走っているというか…。
とにかく早歩きになる。
「ったく…。いい加減にしろ…」
ブツブツ言いながら、あちこち回る俺。
階段を上ったり降りたりしているうちに、ついたのは受付の前だった。
受付の前で、息を整えながら歩く。
「蒼先生ッッ!!」
受付の人に呼び止められて、振り返る。
「季蛍先生が、ナースステーションにいますよ」
「ナースステーション?ありがとう」


