「………熱ないけど、目眩だけ?」 額に触れて、季蛍に問う。 「………うん、、大丈夫…」 ベッドに寝かし、前髪をそっとかき分ける。 「…………季蛍、俺がいいって言うまで休んでろよ」 「………もう平気だから…」 起きあがろうとする季蛍の肩を押さえて、ベッドに戻す。 「だめ。本当だめだからな。」 「………………なんでよ」 「なんでもだ」 「………じゃあ蒼は外来午後もあるでしょ。戻っていいよ。」 「………………午後はな。季蛍はまだ戻るなよ。」 「わかったってば…………」