「………何、どこ怠い?」
「…………怠くない………」
「………………………じゃあどうしてうずくまってる?」
「………………」
「………季蛍…言わないとわからないよ。」
「………目眩しただけだから……」
「……………………………………今も?」
頷く季蛍。
「……なん、か…グルグルしてて…」
季蛍が、いまだ膝に顔をうずめて、言う。
「じゃあ、それ治まったら診察室行こうな。」
高島が水を持って戻ってきた。
「蒼先生…すいません、今行かなきゃいけなくなっちゃって。」
「あ、いいよ。ごめん、ありがとな。」
「いえ、失礼します」
それから五分たてば、季蛍が顔をあげた。
そして、季蛍を抱え、診察室へ向かう。


