「よし、次背中」
季蛍が椅子をクルリと回して、背中にも聴診器を入れる。
「はい、おーわり。」
「愛優少し寝るか?」
「大丈夫だよ………」
「いいよ寝て。一眠りしてから帰ろ。ね」
怠そうに顔をしかめる愛優を抱える。
「俺たち仕事してるから何かあったら看護士さんでもいいから言って。我慢しちゃだめだからね」
耳元でそう言い、ベッドに寝かす。
愛優が小さく頷く。
布団をかければ、それを待ちわびていたかのように、眠りに落ちた。
「よし、行こっか」
季蛍と2人で、診察室を出た。
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