季蛍に着替えを任せて、俺は愛優のカルテにペンを走らせる。
「蒼、着替え終わったよ」
「あ、ありがとう。愛優?
起きあがれる?」
「………んっ…」
愛優が怠そうな顔で、起きあがる。
起き上がった愛優を抱え、丸椅子に座らせる。
「愛優?口開けて」
季蛍が、愛優の後ろに立つ。
愛優は、苦しそうにしながらも口を開ける。
「…………………………よし、閉じていいよ。
次前もあけて」
なかなか動こうとしない愛優の服のチャックを季蛍が下げる。
「ゆっくり息してね」
愛優が頷いてから、聴診器をそっとあてる。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…