季蛍に着替えを任せて、俺は愛優のカルテにペンを走らせる。








「蒼、着替え終わったよ」












「あ、ありがとう。愛優?

起きあがれる?」















「………んっ…」










愛優が怠そうな顔で、起きあがる。














起き上がった愛優を抱え、丸椅子に座らせる。














「愛優?口開けて」













季蛍が、愛優の後ろに立つ。













愛優は、苦しそうにしながらも口を開ける。













「…………………………よし、閉じていいよ。

次前もあけて」














なかなか動こうとしない愛優の服のチャックを季蛍が下げる。














「ゆっくり息してね」









愛優が頷いてから、聴診器をそっとあてる。