肺からくるゼェゼェとした呼吸を続けながら、必死に意識を保つ。
そのとき、ドアが開いて、蒼が。
そして、高島先生と何やら話すと、高島先生は「お疲れ様でした」と言って、出て行った。
「ごめんね。待たせた」
ううん、と首を振る。
「……なに、ゼェゼェするって?」
「……………………………」
「…ん?呼吸苦しいだろ?」
「ぜんぜ、ん。そんなこと、ない、」
「嘘つくなって。別に何するわけでもないんだし」
「………。うん…」
「季蛍、ぎゅーっ」
「……子供扱いしないでよ…」
「いいから。ほらぎゅーっ」
実は寂しかった…、早く戻ってきてほしかった、、、なんて言えなくて。
つい反抗しちゃうんだけど。
蒼が座って、私の背中に手を回して抱きしめる。
蒼は私の心音聞いてるつもりなんだろうけど、私にも聞こえてる。
”蒼の心音″