───────────夜
点滴も、かなり前に終え、そろそろ家へ戻ろう、と思った。
季蛍のことは、高島が見ていてくれて、助かった。
ほんと。
季蛍を寝かしつけていた診察室に行くと、季蛍が酷い汗をかいていた。
額に手を当てれば、まだ熱は下がっていないよう。
高島は、今仕事に行っている。
「季蛍…?」
「あッ…あッ…お、い…」
「暑い?すごい汗だね。水分とろっか。」
ペットボトルを口元に近づけると、首を振る。
「…飲まない?」
「……飲、む、、、」
「…はい」
水を流し込む…と。
むせながら、顔を赤くする季蛍。
そして、戻した。
「やっぱダメか…。」
「……ッハァ…。」
「水飲むの、やめとく…?
ごめん。無理しなくていいから。」


