「季蛍?長風呂しすぎ」
フラフラしている私に気付いたのか、駆け寄って支えてくれた。
「ん…」
「待って」
蒼は、冷蔵庫から水をとって、コップに注ぐ。
「はい、飲んで?」
「……やっ」
「季蛍………。
ほら、飲め」
「いやっ」
蒼は、呆れた様子で、コップをおく。
「季蛍、どうした?」
俯いている私に、蒼が、不思議そうな声で聞いてくる。
俯いているので、髪が顔にかかり、多分、蒼からは顔が見えていない。
だって、みられたら泣いていたことがばれそうで。
いや、バレるから。
蒼の手が、私の髪の毛を耳の後ろにかける。
蒼は、髪を耳にかけたその手で、首もとに手をあてる。
「……………………………
きーほ~?どうしたんだよ」


