それから数十分して、点滴が終わった。
点滴をはずして、看護士に支えられ、診察室をでていった。
「お大事に…」
患者が帰ったあと、俺は高島の診察室へと急いだ。
ガラッ
「ごめん、高島」
「蒼先生………」
季蛍は湿り泣きをしている。
「季蛍~、泣くなよ~」
「蒼ッ」
「あ、高島、発作でたって聞いたんだけど」
「はい、最初、吸入吸えてなくて。でも、頑張って吸ってました。今の所落ち着いてます」
「フゥ、よかった。あ、高島!オペ!ごめんな、引き留めたりして。」
「あ、いや大丈夫ですよ!じゃあ失礼します!!」
高島が診察室をでていく。


