「蒼先生ーッ。急患の方いいですか?」
「いーよ。」
診察室で、仕事をしていると、看護士に声をかけられた。
しばらくすると、ドアが開いて、急患…と言われる患者が入ってきた。
看護士に支えられて、入ってきた患者。
若い女性。
顔は見るからに赤く、相当熱がある様子。
おまけに、顔面蒼白、、で。
しかも、膝にはなぜか、いくつかの痣。
看護士にカルテを渡された。
「ありがとう。熱は?」
カルテを読みながら、聴診器を準備する。
「熱は、39度9分です。
症状は、熱と、吐き気…ここに来る前に、少し距離を歩いたんですが、そのときに気分が悪くなって、トイレで戻しました」
「うん、わかった。
島内さんは点滴準備して。
あと、川岸さんは、氷洗面器に入れてタオル持ってきて」
「はい、わかりました」
「持ってきます」