脈を計り終えると、俺は、季蛍の向いている方向に行き、座った。
目から落ちる涙。
「泣くなよ。体調悪いなら、大人しく認めればいいだろ?
黙ってて辛いの季蛍なんだから。」
「…………だって、、」
「………風邪だって言われるの嫌だったんだろ?
でも熱上がってるから」
「……………」
「っていうか。季蛍厚着しすぎ。汗すごい。着替えよ」
そういうと、季蛍は服をみて、驚いていた。
服を脱がし、タオルで汗を拭く。
そして、少し薄目のパジャマを着させ、布団の上に毛布をかけた。
「1日水分も食べ物もとってないだろ。」
そういうと、季蛍の目が泳ぐ。
「…………ちょっと待ってて」
キッチンから、ペットボトルをとってくる。
「はい、口開けて」
「………飲みたくない」
「何?また病院行きたいって?」
そういうと、口を開けた。
そこに、水を流す。
「ホントは何か食べないとあれだけど、どう?
なんか食べれそう?」
「食欲…は、あ、る」
「うん、じゃあ待ってて」


