俺様社長の言いなりです

「いいからここで降ろして」


怒鳴るように大声で社長に言うと、車は急ブレーキをかけて路肩に停まった。


「失礼します」


そう言ってドアに手をかけた瞬間、後ろから腕を強い力で引っ張られた。


「何が不満なんだ」


無理矢理振り向かされて、ふと見ると社長の顔は不機嫌極まりない。それでも


「別に」


と、どこぞの女優の名言をはくと腕を掴む力が強まった。