俺様社長の言いなりです

悔しくて噛みしめた唇が切れたのか、若干血の味がする。



でも全ては自分自身の‘‘プライド”のため。



「植村はすごく疲れた顔してたぞ?お前はどうなんだ?男と遊んでたんじゃないだろうな? 」



その社長一言で言われた時、私は我慢していた糸がぷつりと切れたのを感じた。



「もういいです」



怒鳴るように捨て台詞を吐くと、社長室のドアを音が鳴るくらい荒く開け、自分の荷物を手に取ると秘書室から外へ出た。