そして嫌でも聞こえてくる噂を耳にすればするほど、胸が痛んだ。



しかしそんな私の気持ちなんて全く知らない、いや、そもそも知ろうともしていない社長は



「ちょっと社長室に来い」



と私を手招いた。



「何のことですか? 」



と部屋に入ってすぐに尋ねると、



「植村に仕事押しつけてたって本当か?」



とあり得ないことを聞いてきた。