「村が人間に襲われて、私は命からがら逃げて…行き倒れていた私を桂が拾った。」

いいやつ…だったんだよな。高杉の病気が見つかるまでは、本当に優しかった。
高杉…今はどうしてるのかな…

まぁ、今となっては関係ないがな

「…雪華さん、やはり…新選組から離れる気は無いのですね」

「あぁ、今の私にはあいつらが必要なんだよ。
だから、あそこを離れる気はない。」

少しの間を開け、沙代が口を開いた。

「わかりました。これからは敵同士なんですね…まぁ、私などではかないませんが…容赦はしませんよ?」

「あぁ、私も負けん。」

沙代はクスリと笑い、私たちは記憶の世界から戻った。



しばらくして目が覚めると、予想通りと言うかなんと言うか、沙代は逃げた後だった。

何故か私は、そのことにほっとしていた。