擦れて痛む身体に耐えながら、無理矢理上半身を起こす。今の衝撃で、鞄は遥か彼方へと投げ出されてしまった。 車の下敷きになる前に取りに行かないとーー しかし、誠が冷静に現実を逃避出来たのはそこまでであった。 真後ろから、殺気に似た何かを、感じとる。灰色の影が重なり、そして、振り向けば。 「やっとお話してくれる気になったんだね、アリスくん!」