《◇》
騒がしい休み時間。
何時ものメンバーで話している私達も勿論賑やか。
話題は今は隣で眠ってるアオくんの事。
「アオイってツンツンデレだよな」
「あたしツンしか見た事ないんだけど」
「えー、アオくんは甘々だよー」
何時も何時も甘い言葉をさらっと言っちゃうから、私の心臓は常にバクバク。
私は、柔らかく笑うアオくんの顔が大好き。
だけど、マミちゃんとかシンくんの笑顔も好き。
「それクルミちゃん限定だよ」
「そうそう、私なんて最近やっと会話が成り立つ様になった」
「えー」
そんな事ないのになー。
隣の席に伏せて寝ているアオくんの髪を摘んで遊ぶ。
ふふ、サラサラだ。
女の子みたいにサラサラしてる、アオくんの髪は綺麗だなー。
今日はHRの時からずっと寝てるけど、昨日なんかあったのかな?
おやすみメールの返信待ってたのに来なくて寝ちゃったら、夜中の三時位に返事が来てたんだよね。
寝不足で体調崩さないといいけど、アオくんは繊細で風邪引きやすいから。
「そーいえば、もうすぐ球技大会だな」
「うわー、日焼けする」
「やった、アオくんのバスケする所見れるっ」
去年の球技大会の時もアオくんはバスケやって、思わずみとれてたら試合が終わつちゃったんだよね。
アオくんの有志を写真に収めたかった・・・。
だから今年こそわっ!
「はは、クルミちゃんアオイ好きだよね」
「うんっ、勿論だよー」
アオくんは本当にカッコイイんだよ。
アオくんはね、傍に居てくれたの。
怖くて、怖くて、苦しかった時、アオくんは傍に居てくれた。
安心したの。
私は、一人じゃないって。
私は、まだ大丈夫だって。
「はいはい、ご馳走様」
チャイムが鳴ってマミちゃんとシンくんは自分の席に行っちゃった。
私も名残惜しいけど、アオくんの髪から手を離して前を向く。
そういえば、もうすぐアオくんの誕生日だ。