その頃、屋上にて。


「明日から始まるのか……
いやいや、分かってるよ。ちゃんと役目は果たすから。
うん、了解。きちんと転校生としてやるよ。
じゃあね、鎌」


ざわざわと木が揺れる。


ばたばたとなびく髪をそのままに、樂はスマートフォンの電源を切った。


「明日から始まるよ。殺人ゲームが」


樂は誰かに話しかけるように呟き、屋上を出ていった。