「あたしたち、特別なんですね」


陽菜ちゃんが、嬉しそうに言った。


「あぁ、そうだね」


陽菜ちゃんは、まだ妖精をみることができている。


それは、彼氏だった彗さんと離れ離れになって、心が痛んでいるからかもしれない。


そう考えた瞬間、キュッと胸が痛くなって、あたしは陽菜ちゃんの手を握りしめたのだった。