昨日は6時で家に帰ったが、そのあと夜都くんによる数学の授業が始まり、終わったのが3時である。
そして、その後犬が吠えてうるさすぎて寝ていない。
今一番したいこと?寝ることです。
自己紹介で言ってしまいそうになるのをおさえ、普通の答えを言うことにした。
それから一週間。
なぜそんなにタイムスリップしたかというと、話のネタになることがなかったからに決まっている。
夜都くんと喋ったのは、あの日だけでそれからというもの会話は一つもなくなっていた。
最初は私も夜都くんもぼっちで仲間発見と思っていたけどやはり違う。
イケメンは。
男女関係なく夜都くんに寄ってくる。
でも無愛想に返事をするだけでほとんど1人だが。
それに比べ私は相変わらず本を読んでいる。しゃべりかけてくるのは担任だけ。
一層のこと喋りかけられたくない。
自分で言うことでもないが顔は整っているとよく言われるし、綺麗だと言われる。でも無表情なため、近寄りがたいと言われやすい。
頭が良さそうに見えるとか言われるが、自分でも自覚している馬鹿だ。
頭が悪そうって言われたのはあれが初めてで...。
..........夜都くん......。
話せない虚しさが胸を襲う。
勇気を出して探しに行こうと思い、廊下へ出た。
そして角を曲がった瞬間、目を疑う光景が目に入る。
マスクをとり、少し遠慮気味に笑う夜都くんがいた。
しかし、そこには...私服を着た女の子がいたのだ。
咄嗟に私は教室に走りうつ伏せになった。
悲しさ、悔しさ、色んな気持ちが混ざった感情がこみあげる。
そんな私を気にもとめず話しかけてくるのは...担任。
「どうしたー?いつも以上に暗いぞー」
うるさいと思いながらも涙を抑えることもできず、涙を流しながら担任を見上げた。