「じゃ、じゃあ・・・・修ちゃん・・・でいい?」
赤い顔で上目遣いで。
それ、反則じゃん・・・
「お、おぉ」
どもる俺・・・だせぇ・・・
なんか初々しいカップル誕生じゃん。
ガラにもないんだけど・・・
多分、葵にとっては初彼なんだろな・・・
はじめは計算してんのかなってちょっと思ってたけど、天然っぽいし・・・・
葵が恥ずかしがると俺も、はずいし・・
でも、なんか、いいかなって思える。
それから、いろいろ話しながら、電車に乗り、葵のおりる駅に着いた。
「じゃ・・」
そういう葵の言葉を無視し、一緒に電車を降りる。
「えっ、なんでっ?」
「送ってくって。」
そのまま改札まで歩こうとする俺に
「いいよっ、おそくなるしっ」
俺の制服の裾をひっぱる葵
「いいって。大丈夫。」
「でもっ・・・」
これは遠慮・・・?
それともなんかあんの?
なんかムカっとした俺は葵の手を取り改札を出る。
「しゅ、修ちゃん・・・」
改札を出て、振り返る。
「家、どっち?」
そう言う、俺に
「部活で疲れてるのに、悪いよ・・・」
まだ言う葵。
「俺に送られるのイヤ?」
声が低くなる。
なんで、こんな言い方しか出来ねーんだろ俺・・・
「え?・・」

