「祐司、この手紙」

「病院に行ったあの日、せっかく教えて行ったのに、

なぜあの時、羽菜さんに疑問の丈をぶつけなかったんですか?

羽菜さんはどんな時も、博さんの事だけを考えていたのに。

自分の体調の事も、博さんには絶対に言わないでくれって言われました。

いつもどんな時もけなげな羽菜さんを、見ているこっちが苦しいくらいでした」



「…ちょっと、現場空けてもいいか?」

「羽菜さん傷つけたら許しませんよ?」


「・・・わかってる」

そう言ったオレは現場を飛び出した。

…が、誰かとぶつかってしまった。


「すみません、…岡田」

「博さん…やっと会えた」

「今急いでる」

「聞いてください、一分でいいから」


「・・・なんだ?」

岡田に背を向けたまま、そう呟く。


「何をどう勘違いしてるか知りませんけど、

この前病院で合ったあの時、羽菜がどれだけ傷ついたかわかってますか?」


「・・・・」