大工さんに恋していいですか?おまけ追加中

「…その事なんですけど」

「羽菜、オレと話をさせてくれないか?」

私の言葉と、…洋二の言葉が重なった。

私は驚いて、洋二の方に目線を向ける。

おばあちゃんは怪訝な顔で現場監督を見つめた。


・・・そして博さんは、何とも言えない表情で

監督に視線を向けた。


「…羽菜」

そう言った博さんは、私に近づく。

…でも、私は首を振ってそれを止めた。


「監督さんと、少しだけ話しをさせてください。

三浦さん、少しだけ、待っててもらえますか?」

そう言った私はおばあちゃんに視線を向ける。


おばあちゃんは、大きな溜息をついて、

「…仕方ないねぇ。・・・早く済ませておくれよ」

そう言うと、シッシっと手で私と洋二を払った。


…家の外。


私と洋二の二人きり。

「…話しってなんですか?」

「…これが最後のチャンスだと思うから、言わせてもらうよ」

その後の言葉を黙って待った。